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平成29年度 社会保険トピックス

平成29年度の年金額は0.1%の引下げ

平成29年度の年金額については、物価上昇率は0.1%下落し、名目手取り賃金変動率は1.1%下落し、名目手取り賃金変動率が物価上昇率下落率が下回ることとなり、新規裁定年金、既裁定年金ともに物価変動率を元に0.1%マイナスで改定されることになり、マクロ経済スライドの調整は行われないこととなりました。

【標準モデル世帯の年金額の例】

夫が平均的収入(平均標準報酬42.8万円)で40年間就業し、妻がその期間全て専業主婦であった世帯が年金を受け取り始める場合の給付水準

平成28年度(月額) 平成29年度(月額)
国民年金
老齢基礎年金(満額)
:1人分
65,008円 64,941円(▲67円)
厚生年金
夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額
221,507円 221,277円(▲227円)

平成29年度の国民年金保険料

平成16年の制度改正で、国民年金の保険料額は平成29年度まで毎年280円ずつ引き上げられることになりました。平成29年度に上限(平成16年度価格水準で16,900円)となったあとは、その水準は固定されます。ただし、実際の保険料額は平成16年度価格水準を維持するために、直近の賃金や物価変動率から算出した保険料改定率(0.976)を乗じて毎年決定されます。
16,900円×0.976(保険料改定率)=1649.44円⇒16,490円(5円未満切り捨て、5円以上10円に切り上げ)

平成29年度国民年金保険料 月額16,490円(前年度比:230円増)

平成29年度の厚生年金保険料率

平成16年の年金改正により、保険料率の上限を定め、その範囲内で給付水準を自動的に調整する「保険料水準固定方式」が導入されました。これにより保険料率は平成17年9月以降毎年9月に引き上げられ、平成29年9月以降は一般厚生年金と坑内員・船員は18.3%に固定されます。また、公務員厚生年金は平成30年9月以降に、私学共済厚生年金は平成39年4月以降に18.3%に固定されます。

平成29年度厚生年金保険料率
平成28年9月分~平成29年8月分 平成29年9月分~
一般厚生年金 18.182% 18.3%
坑内員・船員 18.184% 18.3%

協会けんぽ 健康保険平成29年度保険料率

変更後の健康保険料率と介護保険料率の適用は、一般の被保険者は3月分(4月納付分)、任意継続被保険者及び日雇特例被保険者は4月分からとなります。

500人以下の事業所に勤務する短時間労働者の社会保険適用【平成29年4月施行】

平成28年10月から従業員501人以上の事業所であれば、週20時間以上勤務する一定の短時間労働者に社会保険(厚生年金保険・健康保険)の適用が拡大されましたが、平成29年4月より、500人以下の事業所についても、労使の合意があれば、当該短時間労働者に適用されることとなりました。

日本年金機構のマイナンバーの取り扱いについて【平成29年1月施行】

日本年金機構では、番号法施行後も、同法に基づく個人番号(マイナンバー)の取り扱い開始が延期されていましたが、平成29年1月送付分(4月生まれ)の事前送付用老齢年金請求書にマイナンバーの記載が必要となり、平成29年4月から扶養親族等申告書についてもマイナンバーの記載が必要となります。

老齢年金受給資格期間の短縮【平成29年8月施行】

老齢基礎年金の受給のためには保険料納付済期間、保険料免除期間、合算対象期間が合わせて原則300月(25年)以上必要でしたが、改正年金機能強化法により、これが120月(10年)以上に短縮されることになります。
この10年への受給資格短縮はこれまで何度か実施が見送られていましたが、平成29年8月より実施されることとなり、受給資格期間が足りないことによって無年金だった人にも受給権が発生しうることにもなります。新法の老齢年金のみならず、旧法の通算老齢年金についても受給資格短縮の対象となります。

寡婦年金の受給資格の短縮【平成29年8月施行】

寡婦年金の受給についても、これまで死亡した夫の第1号被保険者期間の保険料納付済期間と保険料免除期間が合わせて25年必要でしたが、10年に短縮されます。一方、障害年金や遺族年金の受給要件について、保険料納付要件は現行のままとなっています。また、遺族年金受給のための死亡した人の要件の1つである老齢年金の受給資格満了要件についても、これまで通り保険料納付済期間と保険料免除期間と合算対象期間を合わせて原則300月(25年)以上必要です。

国民年金保険料2年前納の納付方法の拡充【平成29年4月施行】

平成26年から実施された国民年金保険料の2年前納制度について、これまで納付方法は口座振替のみ認められていましたが、現金やクレジットカードでの納付も可能になりました。

高額療養費・70歳以上の自己負担限度額の見直し【平成29年8月施行】

負担能力に応じた負担を求める観点から、低所得者に配慮した上で、高額療養費の算定基準額が段階的に見直されます。第一段階の見直しとして、平成29年8月施行分より、70歳以上の方の高額療養費の算定基準額が次のようになります。

  • 現役並み所得者の外来療養に係る算定基準額について、現行の44,400円から57,600円に引き上げる。
  • 一般所得者の外来療養に係る算定基準額について、現行の12,000円から14,000円に引き上げるとともに、新たに自己負担額の年間(前年8月1日から7月31日までの間)の合計額に対して144,000円の算定基準額を設ける。また、入院療養に係る算定基準額について、現行の44,400円から57,600円に引き上げるとともに、新たに多数回該当44,400円の算定基準額を設ける。

第二段階の見直しは、平成30年8月に実施される予定です。

後期高齢者支援金の全面総報酬割へ【平成29年4月】

後期高齢者医療制度の財源は、患者負担分のほか、現役世代からの後期高齢者支援金(4割)、公費(5割)、被保険者の保険料(1割)で構成されていますが、従来、加入者割だった後期高齢者支援金について、より負担能力に応じた負担とし、被用者保険者間の支え合いを強化するため、総報酬割部分を平成27年度に2分の1、平成28年度に3分の2と段階的に引き上げ、平成29年度から全面総報酬割を実施することになりました。

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